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メッシュの選び方

印刷を行う際の優先順位

スクリーン印刷を行う際には、素材>インク>スクリーンマスターの順で選定を行います。

①素材:
何に印刷をしたいのかを選定する
(Tシャツ、木製コースター、プラスチックボトルなど)
②インク:
素材に定着するインクかつ求めている機能(見た目も含む)が発揮できるインクを選定する
(プラスチックに定着するインク、ラメの入ったインクなど)
③マスター:
使いたい素材とインクに適したスクリーンマスターを選定する

線の滑らかさ

スクリーンマスターの模式図

スクリーン印刷の模式図のGIF
このイラストは製版済みの#100(糸径54μm)と#300(糸径34μm)のスクリーンマスターの拡大図です。RISOのデジタルスクリーンマスターは紗とフィルムを貼り合わせた構造になっています。
この図では水色がフィルムの貼られた部分、白が製版をして孔が開いた箇所になります。
メッシュと画質03
この上から印刷をし、版を外すと赤い部分のようになります。
メッシュと画質04
何度かスキージングを行い十分に孔から押し込まれた水平に広がり液体近くのインクとくっつきます。
実際の印刷結果はこのイラストのようになります。

実際の印刷結果

#100-溶剤フィルム
#100:溶剤インク:マットフィルム
#300-溶剤フィルム
#300:溶剤インク:マットフィルム
#100-溶剤フィルム_文字
#100:溶剤インク:マットフィルム
#300-溶剤フィルム_文字
#300:溶剤インク:マットフィルム

インクが広がったキワの部分は波打ったような仕上がりになりました。
ただし、メッシュの粗さによって波の大きさは異なります。
#100に比べて#300の方がキワの印刷は滑らかな仕上がりになりました。

インクの転移量

スクリーンマスターの模式図

メッシュと画質06
#300は#100のメッシュの孔をさらに縦横3等分した間隔でメッシュの糸が通っています。 そのため、同じ範囲でインクを載せるとインクの表面積が#100>#300になります。 インクの厚みは糸の厚み×2より少し小さい値になるので、#100はおよそ100μm、#300はおよそ60μmと厚みも#100>#300になります。

面積×厚さ=体積なのでインクの転移量は#100>#300となります。

実際の印刷結果

#100-溶剤ななめ_文字#100:溶剤インク:マットフィルム
#300-溶剤ななめ_文字#300:溶剤インク:マットフィルム
#100-ゾル布_文字#100:プラスチゾルインク:布
#300-ゾル布_文字#300:プラスチゾルインク:布

マットフィルムに印刷した文字は、#100は厚みがあってぼこぼこした仕上がりであるのに対し#300は薄くて均一な仕上がりになりました。 布に印刷した文字は、#100はインクがしっかりと出てはっきりと印刷されているのに対し#300はインクが足りず少し薄い仕上がりになりました。

インクとメッシュカウントの相関図

インクとメッシュカウントの相関図

メッシュとインクの相関図

これはインクや印刷素材に適したメッシュカウントを表した相関図です。
メッシュカウントの大きさによって印刷の滑らかさやインクの厚みが変わります。
ただし、どのメッシュカウントを使った印刷の仕上がりが優れているかは、使用する素材やインク、どのような印刷をしたいかによって異なります。
印刷を行う際はこの相関図を参考に仕上がりをテストしてみてください。

印刷サンプル

QS1836Tシャツ_TREXB#120:プラスチゾルインク:布
クリアボトルの写真#250:溶剤インク:プラスチックボトル

まとめ

スクリーン印刷を行う際には、素材>インク>スクリーンマスターの順で選定を行い、用途に適したメッシュカウントのスクリーンマスターを用意することで、良い仕上がりの印刷を行う事が出来ます。

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